食事を終えてから、思い切って荷物を外に運び出し、靴を履いて写真を撮っているうちに少しはちゃんと歩けそうな感じになってきた。(気がした。) 竜ヶ馬場へ向かう途中の大したことのないはずの木階段がしんどい。傍目は明らかにはぐれた敗残兵が本隊へ合流するために必死で追っかけている図である。かっこ悪いがいたし方ない。この遅さに気持ちが負けるのは悔しいので、余裕かまして写真を撮りながら歩く。 この時間帯ですでに塔ノ岳方面からたくさんの人が丹沢山目指して歩いてきている。 途中ですれ違った人の話では、尊仏山荘は一応布団1枚に1人が寝られたらしい。そういうことも結果論なので、基本的にはのんびりしたけりゃ混む時期を外せ!ということの方が真実だと思う。 尊仏山荘付近はころころの鹿の糞がいっぱい。尊仏山荘に向かう途中でも鹿を見かけた。人の気配では逃げない。慣れている。 にっこり爽やかカップルの女の子の方が僕がデジカメを出し始めたのに気づいて「お撮りしますか?」と申し出てくださったのでお言葉に甘えてシャッターを押してもらう。
今回の山行で初めて自分が被写体になった。これで一応は丹沢に来ていたことがわかるから家族にも言い訳が立つ。 その二人連れは大倉を目指して軽快に尾根を下っていった。見送りながら今度は自分が出なければならない、と思うだけで憂鬱である。マップ上の下りタイムは休憩無しで大体2.5時間。天候はドピーカンだし、適当に休み休みしていれば多分倍近くかかるだろうと踏んで、7:40塔ノ岳を後にする。 登りの人たちは逆に永遠にこの登りが続くのじゃないかと思っているようだった。何故なら僕が下りは苦手なので登り優先で脇に避けて待っていると「とにかくどうぞ、先に下りてください。」と言われる。こっちもじりじりとしか下りられないので迷惑をかけるから「いえいえ、どうぞ上がってきてください。」「いえいえそちらこそ。」なんて無駄なやり取りが何度もあった。しょうがないから何度かは理由を説明して上がってもらった。説明する自分がかっこ悪い。 この頂上の写真を最後に写真を撮る余裕など完全に吹っ飛んでしまった。大倉バス停まで脚を引きずりながら下りること4時間。 ここに来て分かったことは、比較的手軽なレベルにも体がついていけない自分の力量。中年になって山を始められる皆様、過去の運動経験の栄光など何もないというところからスタートしましょう。本格的にやるにはそれなりの体が必要。健康に老いるためにも使わない筋肉を目覚めさせるトレーニングをした方が良さそう。 溝の口に戻ってきて餃子の王将で1人打ち上げ。地図とにらめっこしつつ餃子二人前と生ビールで大禍なく棲家まで戻ってこられたことに乾杯! |
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2005年09月04日 | ||
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