中年の意地の復活?山歩き再開レポート目次

6月末に霧の火打山に登って時間もなく、天狗の庭で引き返した経緯があって、8月の盆休みの一日は絶対火打山に登る日に決めていた。

しかし、毎度のことながら何で山に行く前日にはしっかりと呑んでしまうんだろうと後悔しても後の祭り。
今回も盆の入りで娘や女房と久しぶりに休みで帰ったこともあって徹底して呑んでしまった。
ぼんやりした状態で火打山に上がったものの、体調は悪く酒が抜けてないので口の中はカラカラ。

おまけに腹痛のおまけまでついて、途中で藪の中でキジ打ちまでしなければならない始末で、十二曲がりで引き返すかどうか迷ったものの、なんとか復調してきたのでとりあえず目標を富士見台にする。

動いているうちにようやく普通の状態になってきたので富士見台を通過し、高野池ヒュッテに着く。モウセンゴケが湿原の表を明るいピンク色に染め始めていた。
下でガスっていたのがいつの間にか雨に変わり、再び霧になった。火打山はどうしても僕に晴天時の景色を見せたくないようである。昼食を終わらせてどうしようか思案していると霧が一気に晴れ始めて薄日が射して来た。
迷わずアタック開始である。ちょっと急ぎ目に天狗の庭を目指して歩く。前回来た時、残雪原があったところはお花畑に大変身。バイケイソウなどがそこら中に咲き誇っている。


ヤマリンドウ

ヨツバシオガマ

ギンリョウソウ

ウメバチソウ

名前不明

ミョウコウトリカブト

天候はお世辞にも安定している感じではなくてガスが切れて青空が見えているかと思うと15分前後でまたガスが上がってくるような感じで眺望が今ひとつ効かない。天狗の庭を越えて雷鳥平に向けて歩き始めると猛烈な濃霧に入り、一気に気温が下がる中、ひたすら山頂に向かってのザレ場の道を歩き続ける。
単調な登りなので木階段がついているところを息を弾ませながら上がっていくといつの間にか山頂に着いていた。
しかし、山頂からの視界はわずか15mほどで8月とは思えない寒さで20分くらい天気が一瞬でも良くなるのを期待して待っていたが無理なので下山開始。
下りながら時々振り返ると僅かな瞬間、山頂が見える時があったり、眼下の天狗の庭の全景が見えたりした。

天狗の庭は木道から眺めるのとは違って山上にぽっかりと広がっている空間ということが改めてよく分かる。
多分、前回来たハクサンコザクラの季節で大群落ができている時はきっとこういう高さから見ると一面がきれいなピンクに染まっているんだろう。
8月も半ばに入るとすっかり周囲は初秋の気配なので彩りはあまりないのだが、この下り斜面の両側にはススキの原に混じってミョウコウトリカブトの群生があり、枯れた色の中に鮮やかな紫色が鮮やかだった。

林の中にもあちこちに咲いているのだが、高野池周辺よりも天狗の庭以上の標高になると俄然本数が増えてくる。長野県の御岳や鈴鹿山脈などでもトリカブトは見かけたが、そこら中というのは今回が初めてだった。
猛毒の地下茎を持っているということだが、そういった毒がある所為か花は鮮やかである。綺麗なナントカには棘がある・・・・・・

   
高野池まで戻ってきたところで時間は15:30過ぎ。今日は下山後に町内の仲間と飲まないといけないので何としても7時には上越にいたいので今の時間は、けっこうギリギリの時間。ダッシュで前回同様高野池を出発してひたすらガンガン下りていたら、十二曲がりを下りた辺りから膝が痛くなってきてしまった。火打山頂上までの往復1.5時間の行程がプラスされた今回は体には辛いことになってしまったようだ。基礎トレーニングしとかないとダメだね。

結局、スッキリした天気には恵まれず、霧→小雨→雨→霧→晴れ→霧というお世辞にも条件の良い時ではなかった。リターンマッチ一回目も天気に恵まれなかったので、また次の機会を狙わないといけない。しかし、そうそう天気に合わせて山行が組めるわけではないので次はいつにするもんか・・・・・・秋口はなかなかこういう時間が取れなさそうなのでいつ行けるやら。

下山を急いだおかげで若干の時間の余裕ができたので、妙高高原駅前の蕎麦店「加藤」によってささっと腹ごしらえをした。毎度のことながら丼でどっさりと出てくる蕎麦はリーズナブルでボリュームたっぷり。
ホントに飾り気がないというなら、こういうことを言うんだろうなと思う。太くて無骨な蕎麦は東京辺りで食べる更科蕎麦とはまったく別物だけど、普段の生活の中にある蕎麦はこういうものも欲しいなと思う。ここに関してはセンスがどうのこうの言わないで純粋に食べることを楽しもう。

 
   
   
   
  2005年09月04日

 

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