中年の意地の復活?山歩き再開レポート目次

始まりは唐突に・・・・・

5/2会社の仲間と「こどもの国」でファミリーバーベキューをした後、日本全国共通のゴールデンウィークを一人で過ごすことになり何をするか思案した挙句に、結局は20数年前にやっていた山を復活させるのが一番早道と気がついた。

思い立ったが吉日という諺のとおり、5/3は早朝4:30に津田山を出発。「ハコイリ娘」で脚光を浴びた高尾山へ向かう。復活第一線はまず幼稚園レベルから。

久方の山?には「はてなマーク」も付きまくり・・・・

6:15頃に高尾山口駅に到着。まだハイカーの姿もほとんどなく、すごく賑やかになるらしい駅周辺もひっそりしている。
高尾山頂に向かうわずかな人たちの後についてケーブルカー乗り場を横目に右側の1号路を上がる。
山頂まで約1.5時間。舗装路の割に勾配があって急いで行こうとすると結構しんどかったり。身体の衰えを痛感する。

ちょうどシャガの時期で参道の右側の細い沢筋には花が咲き乱れているし、背の高い杉林越しに「ツツピー、ツツピー」という鳥の声、仏舎利塔の近くまでくるとケラのドラミングも遠くに「トルルルルル〜」と木魂していてる。久しぶりに気持ちが良い。
汗は寝不足と運動不足のせいで、結構それなりにシャツを湿らしていた。

 

この日の山行では高尾山頂から底沢峠まで歩く。
縦走路の各山頂には茶店はあるし、ビールもジュースもうどんもありで、ほとんど山に行った気分にはなれず。
ただ、体だけはそれなりの疲れがあってそういうところでは山に行ったような・・・・というようなちょっと中途半端な気分。
am6:30に高尾山口から歩き始めて底沢のバス停に着いたのがam11:20。前夜ほとんど寝ないで出発してるから、こんなに時間がかかってしまったんだろうな。 天気はガス気味で眺望は効かず、ただ歩くのみ。

あとで教えてもらったことだが、この奥高尾縦走路は日常のトレーニングコースのような位置付けの山だよと。
どうりでランニングしている人が多いと思った。 しかし、僕は走る気にはなれない。正確には「できない。」

この日の高尾山〜底沢のコースは最後の最後までGWのお陰で心地よくない結果となった。
その理由は・・・・・・
下山したら温泉で一汗流したいと思ってわざわざ中途半端な底沢峠で美女谷温泉へ直行するコースをたどったのに、GWの宿泊のお客さんの関係で日帰り客は断られた。仕方がないので高尾山口にバスで戻り、駅でたまたま見た京王のフリーペーパーで読売ランドに日帰り温泉ができたことを知り、今度はそちらへ向かう。
京王よみうりランド駅からゴンドラに乗ってよみうりランドゲートから日帰り温泉に向かうと嫌な予感が・・・・・
予感的中でなんとなく見えていた人だかりは日帰り温泉に入場待ちをしている人の群れ。概ね1時間半の待ち時間だそうで、完全にふてくされて津田山の自宅に帰る。

GWに突然復活した初回山行の不満足具合が程よく自分を刺激して、翌週、翌々週と同じ奥高尾縦走路を尋ねる。
装備が全くなってなくて、不安でその先に行けないというのが毎週の高尾通いの理由。山には行きたいけれど、きちんと危なくないように行くためには準備不足。この中途半端さを補うのが奥高尾という位置付けになってきた。
山行の途中であったベテランさんに言われた言葉「ここは修行のコースかもね?!」というのがずっと印象にあって、とにかく低リスクでいろいろと実験をする時は「奥高尾」ということになったのだった。

高尾通いでペースアップ+装備充実

結局、GW以降5月中に3回、6月に入って1回と高尾山通いとなっている。
しかし、行く度に装備の不備な部分を訂正していくために次の回の山行には新しい装備の使い心地をチェックするというような具合でまだ完全には落ち着いていない。

一応の目標は概ね20年前に行っていた低山歩きレベルにできるだけ近づけるということで、最大3名までのパーティーで幕営山行。目指す標高は概ね2500mレベル。行ったことのある一番高い山は八ヶ岳縦走だったのでまぁここまで復帰できれば120点満点というあたりか。多分それ以上は無理があるなと思う、時間的にも体力的にも。

5月中に揃えた装備はドイターフューチュラ42ACというザック、ニッピンで買ったスポルティバのラサという靴、キザキのトレッキングポール。一応の基本装備だけは揃った。
ガスコンロやクッカーは昔使っていたものをメンテナンスしたり、100円ショップで代用できそうなものを寄せ集めたりで、テント以外の装備はほぼ揃った。難点は最新装備ではないので重い。
今、一番の悩みはゴアテックスのレインウェアが当面買えそうにないこと。今あるレインウェアは重くて蒸れる。自転車通勤をしている時に使っていたものなので、雨にならないことだけを祈って山に行く破目になっている。

ようやく晴天に恵まれる

6/14(月曜)、たまたま勤務の都合で休みだった。前夜、軽く呑んで帰っていてふと空を見上げたら星空。帰ってからヤフー天気予報で天候を見るとずっと晴れ。
これは行くしかないと、装備をまとめて翌朝、6時半ごろ出発して、8時に高尾山口から登り始める。
いつもは琵琶滝コースが快適なのでほとんどこちらから上がっていたが、気分転換に稲荷尾根から山頂へ向かう。天気は良いが、ずっと林の中で眺望が効かず、ただただ登るだけ。

トレッキングポールの使い心地はいかがなものかと大したことのない登りでも使ってみると、「これはダントツにラク!」と判る。腕の疲労も加わるというのはあるが、脚への負担はかなり違う。ダブルポールで歩くのはカッコ悪いような気もするが、楽なのには代えられない。

一人で山に上がると特に何と言うことはないのだけれど、歩くペースが上がってしまう。かなり初心者状態に戻ってしまったような気分がする。
特に急ぐ必要もないし、天候も終日安定していることが約束されたような日なのに、何故か急いでしまう。
荷物はトレーニングがてらテント以外の装備を全部担いで、幕営のちょいと手前の装備の重さで身体慣らし。靴は先週買ったばかりなので、本当に荷重をかけてある程度の時間を歩いて問題ないかチェックしたかったということもあり、大きな問題にならない程度の荷重でスタート。概ね17キロ程度の荷物で高尾から陣馬山までのタイムアタックを開始。

行程そのものは大したことがないのだろうと思うが、いつもの日帰りの倍近い荷重だったり、気が焦ったりしているせいか思いの外しんどい。城山、影信山とピークがあるたびに不規則に40分に一度の間隔くらいでこまめに休むのだけれど、ついつい本当に息が収まるまで休んでしまう。ロスタイムが多い。

「やっぱり体力落ちてんなぁ。」ついつい休憩の度に地図を眺めながら出てしまう弱気のせりふである。
ここは奥高尾。これから少しずつステップアップして、昔平気で歩いていた鈴鹿山系あたりのレベルには普通に気楽に行けるようになりたい、他人に迷惑をかけないようにしたい、という思いだけが先走ってしまうのだが、どうしても身体が許さないのがわかると切なくなってしまう。

結局、行程間で昼食1時間(コンロで自炊してみた)他、各所での休憩の合計1.5時間の休憩を含めて5時間で陣馬山の山頂に到達したので、悪天候の時の歩行だけで6時間の時と比べると食事時間などを抜いた時間で比較すれば、半分くらいの時間で来れたようだ。
なんだかんだ言いながら毎週に近いくらい、高尾通いしていた意味はないこともなかったみたいだ。ちょっと嬉しい。

陣馬山頂からは丹沢、奥多摩の山並みが見事に見えた。
こんなことは5月中には一度もあり得なかったことだから、すごく嬉しくなってしまった。人の足でしか行けないところだからこそ、特別の景色がみたい、という衝動はどうしても残る。
何かの代償が欲しいとどうしても思ってしまうのだ。それはすごく気持ちの良い景色だったり、今までにないくらいダメージなく歩いてこれたことだったり、滅多に出会わない動植物に触れたりすることができたりする。そんなことの何か1つでもできるのが楽しみで山に行きたくなってしまうのだから、4度目の正直で今日みたいなこんな景色に恵まれてもバチは当たらないと思う。

   
   
   
  2005年09月04日

 

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