当店の出汁は、香川県観音寺の伊吹島産イリコ、サバ、ウルメ、宗田鰹、本カツオの4種類の節、天然物の日高昆布を使用して複雑な味わいの出汁をご提供しています。
新潟県は基本的に関東圏の味付けに寄っていますが、開店時から讃岐で作られる出汁を可能な限り忠実に再現するように努力しています。
伊吹島イリコをふんだんに使用した出汁は、ドライでシンプルでありながら複雑な旨味の出汁は上越の地でも喜んでいただいています。
2013年3月には、イリコ漁のメッカ、香川県観音寺沖の伊吹島を訪問し、イリコ漁の網本さんから直接、伊吹イリコを卸していただけるようになりました。
このイリコは市場にはほとんど出回らない小アジなどの雑魚が入った無選別のイリコです。
カタクチイワシだけではない魚が入ることで従来からも複雑な旨味だったものに更にコクを増しました。
新鮮で仮死状態のまま釜入れされたイリコは生臭みが一切無く、素揚げしてそのままおつまみにすると最高に美味しいものを惜しげもなく使用しています。
出汁の重要な役割を果たす昆布は日高産を使用。
薄い緑色がかった出汁が取れ、風味はあっさりとしています。この風味が讃岐らしさを出してくれるように思います。開店前には利尻昆布を使っていましたが讃岐で食べたような素朴な風味にならず、香川の業務店で多く使われていると聞いた日高昆布を使ってみたところ、現地で食べたあの風味にぐっと近づきました。
出汁をとったあとの昆布は細かく刻んで切り干し大根と一緒に二番出汁で甘辛く炊いて、うどんが出来上がるまでの間に食べていただくお通しとして余すところ無く活用しています。 鰹節、鯖節などをすでにブレンドしてティーバッグのようにしたものが業務用として販売されており、当店指定の混合割合のものを使っていた時期もありましたが、能登の先輩から季節ごとの味の濃さやバランスの違い、塩分の多少に合わせて節の割合を変えることなどを教わり、今は大きく夏と冬で4種類の節のブレンドを変えています。
|